2010.08.11
歯周病
FLOSS OR DIE
これは有名なアメリカ歯周病キャンペーコピーです。この衝撃的なメッセージをきっかけに、多くのアメリカ人がフロスを使用。目に見えて、国民の残存歯数が増えていきました。一方、手先が器用で細かな作業が得意なはずの日本人には、フロスが普及していません。
その理由は明らかです。「患者さんはフロスを使いこなせない」という歯科医院サイドの思い込み。これにより患者さんにフロスを勧めてこなかった、あるいは使い方を教えてこなかったのです。
つい先日、注目すべきアンケート結果が公開されました。30~50代の男女500名に「歯を1日に何回磨いていますか?」という質問をしたところ、なんと約3割の人が「1日3回の歯磨きを実践している」と回答。
さらに昼食後に磨いている人も47%にのぼりました。2人に1人が「昼は磨き」を実践していることが明らかになったのです。
歯磨き大国、日本ーー。ところが一方では、成人の80%が歯周病という「一億歯周病時代」へと突入。歯磨きをしていても歯周病が発生する。これが意味するのは、圧倒的に磨きやすいところが磨かれているということ。その問題が浮き彫りになったことにほかなりません。
歯磨きによってある程度むし歯が予防され、日本人の残存歯数は確実に増えています。ただし問題は、どんな状態で歯が残っているか。高齢社会にあって、このままでは歯周病がさらに猛威を奮うだろうこと。歯が残れば残るほど、膨大なる歯周病予防のメインテナンスが必要になるのです。
では、どうすればいいのか。基本的に歯周病は、歯肉炎から始まります。つまり歯肉炎を予防できれば、歯周病はなくなるわけです。そこで必要となるのが、「デンタルフロス」を使ったセルフケア。通常の歯ブラシではケアしきれない、隣接面や歯肉縁下1.2ミリのプラークコントロールなのです。
患者さんが隣接面のプラークコントロールをできるようになれば、プロフェッショナルケアの時間は格段に短縮できます。生涯健康な状態で歯を残す。もちろん、その成果にも確実につながっています。
歯周病を予防するためには、フロスが不可欠。この事実を一人でも多くの方に伝え、フロスの使用を常識に変えていく。「一億総歯周病時代」に歯止めをかけ、本当の意味で人々を健康へと導けるのは歯科衛生士なのです。
当院では誰でも簡単に確実に清掃できる高性能フロスを販売しています。是非御来院下さい。